ケラムノート

名優が名演で死んでいく
人を惹き付けて止まないその怪演が賞賛され絶賛され受賞し
広告価値がネズミ算式に跳ね上がり
マス世界の必然的なパターン地獄にはまって
好きな映画俳優が輝きを失っていく
J.ボイト、ニコルソン、デニーロ、A.ホプキンス、パチーノ・・・

今でもいちいち新作を観るしそれなりに楽しいけど
驚くほどなんにも残らない
名人芸で抜群の安心感を与えてくれるものの
ストーリーもセリフもしぐさも髪型ももうなんの役もスタイルも感じない

歳をとったおまえの感受性の問題だともし彼らに怒鳴られたら
かも知れないと詫びながら心密かに黙れ金の亡者と私は思う
生きる世界も出る作品も彼らに選ぶ自由がないわけがどうしてあるか

ショーン・ペンは苦悩しながらもまだ一本一本を強く演じている
わからない、そろそろ哀しきタフガイで決まりか
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