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目白にあるこのシプリアン聖堂には
オルガニスト、聖歌隊のためのロフトがあって
そこに上がるには梯子に近い秘密の急階段をつかう
俯瞰のカットを得るために、挙式中、タイミングを見計らって駆け上がり
数枚撮って、指輪の交換に間に合うように滑り降りて戻った

子供の頃この教会で育ち
このロフトは自分のアジトのような場所だった

ある日、そこで昼寝していると、聖堂に人が入ってきた気がした
それは何も珍しいことではないので起き上がりもしなかったが
しばらくしてなんか変だと感じる
誰かいるにしては気配を消しているような、いないにしては誰かがいる
そっと体を起こし、静かに、怖々と階下をのぞき込むと、一人の中年男がきょろきょろと周囲をうかがいながら献金箱の鍵穴に針金を差し込んで苦闘している
当時その教会の司祭であった父が、その献金箱の鍵をかけないこと、彼らのためにわざわざ小銭を補充していることを僕は知っていたので、
「それ開いてますよ」と上から声をかけた
天の声、なんちゃって・くらいの親切心で言ったと思うが
驚いた男は、ア、スンマセンと中二の僕に頭を下げ、自分の紙袋も忘れて出ていってしまった
その時も、秘密の急階段を滑り降り、忘れ物を返そうと彼を追ったが目白通りの右にも左にもその姿はなかった
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by kelham | 2014-05-27 13:43
同級生が「震災以降」を上梓
その出版記念イベントで彼が座談会の司会をすると知り
仕事帰りに早足で阿佐ヶ谷ロフト
ハイボールを飲みながら約90分、執筆陣の被災地レポートに聞き入った
会場で本を買うと「サインはいかがですか?」と尋ねられたが
遠慮させてもらい、そのかわり図々しく演壇に近づいて本人に声を掛け
何十年ぶりの握手を交わした

詰めれば100人は入りそうな会場に客は20人ほど
赤字黒字のシステムも想定も知らないが少なすぎる
その数ならそれは客じゃなく知り合いだろう
だからトークの内容も質疑応答もマニアックでピンポイントなものだった
知る者には知らぬ内容で、知らぬ愚か者(私)にはハードルが高すぎる

点と点、線を線で繋いで真実に至らんとする真のジャーナリズムにあって
その最初の良質な一点になるべく、フリーの記者たちは今も被災地に通い続けて血の汗をかいている
鼻血じゃない・
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by kelham | 2014-05-16 13:58
納品物を持って夜の日比谷公園
ひと気の引いた暗い園道から黒ずくめの女性が歩いてくる
すぐに公園内にある式場のアルバイトの子だとわかったので、
すれ違いざまに「おつかれさまです」と声を掛けたら
ひゃっと驚かれ、「今日はこんな遅くまで?」と続けると
走って逃げていった
いつもスーツだからオガサワラくんだってわからなかったのよきっと
と支配人には慰められたが・

ノー・ポーズ、ありのままの瞬間を捉えるキャンディド・フォトはケラムの特徴で、私のもっとも得意なスタイル
窓越しにドア越しに、木々の奥から葉の隙間から、屋根から柵の外から狙う

これはこれでいつか、怪しいと怖がられてしまうかもしれない
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by kelham | 2014-05-14 12:31
ハウス系ウェディングの最大の魅力は
オリジナルの演出と進行、手作り感、その苦労と満足だと思う
その一部、三部を新郎新婦の友が担うこともある
この日、会場の装飾は御友人がされたと聞いた
どのアイテムもなぜかスカル柄
なんかあるんだろうが説明は一切なし
無用だ。その秘密な感じが一層いい
スカル&フレンズ
kelham
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by kelham | 2014-05-04 00:42